2023/05/26 16:03
砂の岬の描く、理想のチャイの味
砂の岬のチャイは、
南インドにある、ひとつの店の味を理想としている。
スパイスを入れない、濃い茶葉の風味。
新鮮なミルクに合わせる、爽やかな甘い砂糖。
その味のすべて知りたくて、
同じ店に何度も通った。朝も昼も夜も。
何杯も何杯も飲んだ。。
数年通うなかで、チャイの作り手は入れ替わることもある。
ピークで忙しい戦場のようななかで作られるチャイと、
穏やかな午後に作られるチャイ。
その時々により、味も濃さも深みも違ったりする。
同じ店でも、同じ味を出すことは、容易なことではない。
そんな、チャイをとりまく、すべてが美しい。
人生を映し出すような、チャイの物語があってもいいだろう。
これから、砂の岬のチャイはどのように変化していくだろうか。。
店をオープンする前に、完成させたチャイの味。
わたし(妻)が作っていたチャイを、子供が産まれてから、夫が作るようになったときの味。
子供が成長し、またわたし(妻)が作り出したチャイの味。
インドを訪れるたびに、感化され微調整を繰り返し、チャイを作ってきた。
これからも、いつくもの物語のはじまりのように、また新しいチャイに出会うだろう。
そのチャイに出会うために、理想の味を確認するために、
これからも何十年とインドに通うだろう。
(チャイにまつわる話は、過去のブログや、本【不器用なカレー食堂】をご覧ください。)